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ブログ開始日 2021年12月31日

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言壁の棺 — 発達障害考察ブログ

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幕間77:昔のエロと今のエロの違い——主人公が罰を受けるか受けないか



 昨今、マンガやアニメのエロ描写の是非をめぐる論争が激化している。たまに流し読みするくらいには気にしているけど、そもそも昔と今のエロ描写の扱われ方が変わっていることが見落とされているように思う。

 まぁ昔といっても私が掘り下げられるのはうる星やつらとか奇面組とかの時代からなんだけど、あの頃のエロ描写って「エロ描写のあとは主人公が罰を受ける」というお約束があったんだよ。

 うる星やつらのあたるくんはラムちゃんの電撃を受けた。ドラえもんのしずかちゃんの裸体を見たのび太くんは熱湯をぶっかけられた。GS美神の横島くんは半殺しになった。シティーハンターの冴羽涼は逆さ吊りにされた。ルパンは不二子ちゃんにボコボコにされた。ドクロちゃんのさくらくんは撲殺された。

 そんな感じでエロ描写のあとは主人公が痛い思いをすることにより、エロ描写は居場所を確保してきた。言うなれば「エロのギャグ化」だ。注意して扱っているという証であり、そこには健全性があった。

 作家や制作側が意識してそうしていたのか、偶然だったのか、それも知らなしい、わからない。そう誰に教わったわけでもないけど、そういう判定基準が脳のどこかに育っていて、機能していることはわかる。

 

 これがいつから変わったのかはわからない。少なくとも、その暗黙の秩序を今もわかりやすく描写している作品はそんなに叩かれていないし論争の的にもなりにくい。例で言うと「ToLOVEる」ね。エロ描写は性行為までいかないというだけでアダルトゲームより激しいんだけど、主人公がいつも酷い目にあうことがお約束になっていて、エロと罰がセットになっている。ダークネスの方は有害図書指定されちゃったけど、「仕方ない」とは思いつつも疑問に感じている人も多いはず。

 同じ理屈で「ぷにるはスライム」もセーフ。エロというかちょっとドキっとする感じだけど、それでもちゃんとギャグ描写を入れている。スライム美少女ものという青少年健全育成の面からみて題材は危ないが、ギャグ化の精度をみると防御力はかなり高いはず。

 

 そういうお約束が守られていない作品に対して脳の判定感覚は厳しくなる。総じて世間の目は厳しくなる。例で言うと「宇崎ちゃんポスター事件」がそう。あれルパンの不二子ちゃんだったら違ったと思うんだよ。国民的お色気キャラだし、ルパンがボコられる様子も目に浮かぶ。そういうエロと罰がセットになっている作品だってみんな知ってるからね。

 宇崎ちゃんはそこが違った。漫画自体は巨乳ネタがメインというだけで別にエロくない。それなのに話題作の一角ではあるが国民的ではないこともあり、大半の人がポスターだけを見て判定することになった。官能的な目線、おっぱいのプライオリティの高さ、しかもロリ。知らない人から見ればアダルトゲームのヒロイン?って感じだろうよ。宇崎ポスターの隣に何かしらツッコミを入れてる主人公のポスターでもあれば、ギャク化要素が強まってスルーされた可能性はある。

 あと絵柄がいかにも今風っていうのも不利だね。オナニーに使えるかどうか、ということ。その理屈からだけど、基本的に公園の石像はオナペットに使わないので論争の的にはならない(はずなんだけど比較に持ち出す人が後を絶たない)。

 少なくともあのポスター単体での設置を決めた中の人は、エロ描写が社会的に容認されてきた背景を知らなかったんだろうね。

 

 ちょっと前に論争になってた「月曜日のたわわ」もその点で不利という他ない。私は比村さんの漫画や絵はSAOのやつで好きになって、たわわも青い方を読んでいる。お色気描写はオタク願望を高水準な精度で射抜く感じで、エロい気持ちになれるかというより、単純に読んでいて楽しい。

 でもそのエロに罰はあるか、ギャグ化はしているか、といえば、まぁしていないね。主人公と読者がムフフな思いをして終わりである。だからいつか叩かれるだろうなぁと思っていたらやっぱりね、ということが起きたわけだ。

 

 この記事を読んで「エロ+罰=ギャグ化」という観点に気づかなかったと言う人は、その目線をもっていろんな漫画やアニメをみてほしい。違った楽しみ方ができるだろう。

 

 個人的に問題視したほうがいいと思うのは主に夜アニメに見られるアングル問題。盗撮と大差ないからね。