御アクセスありがとうございます

ブログ開始日 2021年12月31日

当ブログの考察は当事者の体験に基づく内容です。ご了承の上でお読みください。

初めての方はこちら

はじめに/目次

 このウィンドウは画面内のどこかをタッチ/クリックすると閉じます。

言壁の棺 — 発達障害考察ブログ

Calm or fact. Choose either.

昔話48:特別学級の生徒がいじめられているのを先生に垂れ込んだ話



 中3の3学期。障害児の生徒が複数のクラスメイトからいじめられていた。言葉で茶化す、いじる、時には叩く、蹴る。本人たちは遊びのつもりだろうけど、同じ状況で「いじめる側」と「いじめられる側」、両方の経験がある私にははっきりとわかった。あれはいじめだ、と。

   ◇ ◇

 いじめる側の生徒はクラス内のメインムードを形成する男女のグループだった。授業中に雑談しても先生と一緒に笑っていて、休み時間はアイドルや人気バラエティ番組、ファッションの話ばかり。そしてみんな勉強ができる子たちだった。テストの点も平均点以上が当たり前で、通知表も3段階評価で2と3の数が同じか、3の数が多い。

 ちなみにこの障害児とはお面の話にも登場した障害児である。同じ中学に進学していたのだ。こっちでは特別学級にいる日と普通学級にいる日が分かれていて(たぶんそう)、いじめ行為を受けるのは普通学級にいる時だった。

   ◇ ◇

 私は自分の異常性を中2の頃に自覚していて、できる範囲で言動を自重して普通の振る舞いを意識していた。だからこの頃は一部の生徒から嫌われてはしたものの、いじめられはしなかった。「嫌われている」という関係性が察知できていたから実現できた日常だと思う。

 Aくんの境遇をどうにかしたいと思いつつ、「まともな方法」が頭の中にできないまま数週間が経った頃、奇跡のような出来事が起きた。

   ◇ ◇

 小6の卒業が間近に迫った頃。私のクラスではあるいじめ問題のことで学級会が開かれていた。男性生徒の大半が中心となって、一人の女子生徒をいじめていたというもので、私も「いじめる側」に加担していた一人だった。

 そのいじめ発覚のきっかけが先生に提出するアンケート用紙だった。タイトルや項目は忘れたが、卒業するにあたっての心境や心残りなどを書き込む用紙だ。その用紙にいじめられていた女子生徒がいじめられている境遇を書いたのである。

 それとほぼ同じものがこの中3でも配られたのである。

   ◇ ◇

 私は自分が意識している問題を書き込める項目(項目名は忘れた)に、Aくんがクラスで受けていることを書き込んだ。「Aくんがいつも殴られたり蹴られたりしている。自分がされたら嫌だと思う」と、簡潔な内容だった。一眼見てわかる状況だったこともあり、詳しく書くという発想がなかった。

 

 それから数日後、翌週だったかな。風邪で1日休んでしまった翌日、学校へ行くとクラスが騒がしかった。

「誰や、ちくったやつ」

「言った奴まじで殴るわ」

 そんな乱暴な不満の声が聞こえてきた。その声をあげていたグループをみて、それが何の件のことか知る前にわかってしまった。私が風邪で休んでいる間に、Aくんのいじめの件で学級会が開かれたのだ。そして彼らは叱られたのだ。会話には加わらなかったが、聞こえてきた言葉の断片を繋ぎ合わせることで、昼休みの時には自分の推理が当たっていたことがわかった。

 

 その後、Aくんがいじめられている様子を見たことはなかった。

 Aくんが誰かと一緒に遊んでいる様子も、見たことはなかった。