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ブログ開始日 2021年12月31日

当ブログの考察は当事者の体験に基づく内容です。ご了承の上でお読みください。

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言壁の棺 — 発達障害考察ブログ

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昔話42:女子の顔面に唾を吐いた話



 小6の土曜の放課後、帰り支度をしていると女子のAちゃんが近づいてきて、なんか怒っていた。Aちゃんは教科書を開いてページの端を指で差しながら言った。

「この落書きルミちゃんがやったんでしょ! もー! なんでこういうことするの!」

 身に覚えのない落書きだった。

   ◇ ◇

 この日、とある授業の時にAちゃんから教科書を借りた。借りた理由は教科書を忘れたんだっけか、おかしな理由ではなかったと思う。Aちゃんは離れた席の女子で、なんで隣の席の女子から借りなかったのかはもう覚えていない。

 私の教科書は落書きだらけだけど、Aちゃんの教科書に落書きをした覚えはなかった。

   ◇ ◇

 この数ヶ月前にも教科書を忘れてしまったことがあり、隣の席の女子に見せてもらったのだが、その時はいつもの癖で落書きをしてしまった。女子は笑ってくれたが「こらー!w」と注意されたので、それ以来人のものに落書きをしないように気をつけていた。

   ◇ ◇

 会話の内容はよく覚えていないけど、Aちゃんは一方的にその落書きが私のせいだと決めつけてきた。記憶違いでなければ、私は黙ったままAちゃんの話を聞いていた。いや、一度か二度「違うよ」「俺じゃないわ」とか言い返した気がする。少なくとも建設的な会話にはなっていなかった。

「本当にやってないのね!?」

 一方的に捲し立てられた後、Aちゃんからファイナルアンサー?と聞かれて、私はその「返答」として、Aちゃんの顔面に向かって唾を吐いた。詰め寄られている内になんだか笑えてきてしまったのだ。その衝動ならぬ笑動が私に「唾かけ」をさせた。

 Aちゃんは「いやー! 汚ぁい!」と言って顔を手で覆いながら私から離れた。

 私はその様子をみて、笑いながらランドセルをしょって校舎を出た。

   ◇ ◇

 土曜の放課後は集団下校である。生徒たちは校庭の所定の位置に集まって班のメンバーが揃うまで待つ。

 いつもの場所で待っていると、校舎から出てきた担任がすごい剣幕で近づいてきた。そして私を見つけるや否や、大声で言った。

「おい! ルミ! あんたAちゃんに唾かけたって!? なんでそんなことするの!!! Aちゃん泣いとるやんか!!!」

 私は驚いた。

 Aちゃんが泣くだなんて、そんなことになるなんて想像もしなかった。

   ◇ ◇

 すぐにでも謝りたかったけど担任の説教は続く。理由を言いなさいと言われたので、私は「落書きをしていないのに、自分のせいにされたこと」を理由として話した。しどろもどろだったけどその要点は伝わったと思う。

 先生はそれでも唾をかけてはいけないことを簡潔に鋭く述べた。私は先生にごめんなさいと謝って、そのあと教室に戻ってAちゃんにも謝った。Aちゃんは「私が疑ったから悪かったのー!」と泣きながら私に謝った。私はAちゃんにそんなこと言ってほしくなかった。怒ってほしかった。

   ◇ ◇

 この頃の私にはまだ、コミュニケーションの取り方にギャグ漫画基準が染み付いてた。あと怒られるとなぜだか笑いが込み上げてくることがあり、Aちゃんに詰められている時はその現象が起きていた。私にとって誰かが汚い目に遭って嫌がることは「笑う場面」で、唾を吐きかけたことはその再現にすぎなかった。ちなみに先生に怒られている時は笑えなかった。

 Aちゃんはよく喋る女子の一人だった。そのAちゃんを泣かせてしまったことで、自分のことが嫌になって、2〜3日ブルーになるくらいには反省した。