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ブログ開始日 2021年12月31日

当ブログの考察は当事者の体験に基づく内容です。ご了承の上でお読みください。

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言壁の棺 — 発達障害考察ブログ

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昔話26:貧乏が嫌だった話



 貧乏は嫌だ、という恐怖心に掻き立てられていた時期がある。小1〜小2(1989年〜1990年頃)くらいの時だったと記憶している。

   ◇ ◇

 貧乏だとテレビゲームは買ってもらえないし、家にクーラーもない。かき氷も食べれないし、お菓子も買えない。ご飯もろくに食べられなくなる。服も買えなくなる。そりゃ家が貧しければそうなるかもしれないが、そうなる予兆もなにもないのに、あの頃の私はとにかく貧乏に怯えていた。

 子供の頃なら、怖い本を読んで一日ブルーになることはあると思うが、その怖さが数ヶ月〜年単位でずっと消えない感じである。

   ◇ ◇

 この恐怖心を煽ってきたのが、当時放送していた「おぼっちゃまくん」というアニメに登場した「びんぼっちゃまくん」だった、と思う。彼の家は壮絶な貧乏だった。服は前半分しかないし、家というか小屋も崖っぷちに建っていて、いつ小屋ごと谷底に落ちてもおかしくはない環境で暮らしていた。

   ◇ ◇

 もし自分がそんな生活を送ることになったら…‥。そう思うだけで、その日一日最悪な気持ちになってしまった。だからなるべく考えないようにしたが、そう意識することによって想像してしまうから、他のことで気が逸れるまで恐怖と平常心がよくループしていた。

   ◇ ◇

 あの時の恐怖心を煽っていたのは間違いなくびんぼっちゃまくんだったと思うが、大人になってからこのエピソードについて、1つ疑問に思ったことがある。「貧乏が嫌だ」という感情自体は、びんぼっちゃまくんが植え付けたものではない気がしたのだ。

 びんぼっちゃまは「貧乏が嫌」という心境を増幅したに過ぎなくて、その貧乏に対する価値観はびんぼっちゃまを知る以前から元々持っていた、そう考えるとしっくりくるのだ。

   ◇ ◇

 その疑問の答えは母が握っていた。母は子供の頃すごく貧乏だったらしい。記憶違いでなければ、トイレットペーパーもろくに買えなかったとか、貧乏の原因は父の酒と工場経営の失敗だったとか、一度そんな話を聞いた覚えがある。

 そんで大人になってから、二度と食べ物には困りたくないという気持ちがあり、料理人だった父と縁があって結婚した、と。

   ◇ ◇

 母の「貧乏嫌い」が思考の傾向として、私に遺伝したと考えることはおかしいだろうか。おかしくない気がする。

 ちなみにその後の母は父と一緒に飲食店を夫婦経営したわけだが、結局、父の酒とギャンブルと経営感覚の無させいで、下着も口紅もろくに買えない、週一度の休日すらろくにない生活を30年近くも送ることになってしまった。