言壁の棺

Calm or fact. Choose either.

幕間9:授業中徘徊のきっかけ

 小学生の頃、私は授業中徘徊をする生徒だった。その最初のきっかけは今もなんとなく覚えている。記憶違いでなければ、私の授業中徘徊はその頃の友達の影響だ。

 小1の時、授業中に先生か誰かが、みんなが笑うことを言って、その盛り上がったノリで友達が立ち上がって教室を歩いた。私もその後に続いた、それだけのことである。

 それから面白いことがある度に立ち歩くようになった、と記憶している。歩いてどうするのかと聞かれれば、特に理由はないと言うしかない。笑う時に自然と腹に手を当てるくらいの感覚で立ち歩いていた。

   ◇ ◇

 授業中徘徊は頻度を下げつつも小5くらいまで続いたと記憶している。たまに立ち歩く程度だったのと、自分だけじゃなかったこともあり、日常の一コマとして記憶に残っている。

 小6の時に授業参観の先生バージョンみたいな日があり、その時に小4の時の担任が授業中じっと椅子に座って授業を受けていたことを褒めてくれた。なんて返事したかは覚えてないけど、心の中では「僕はもう子供じゃないからね」と思っていた。

   ◇ ◇

 小6で授業中徘徊はしなくなったが、授業中のお喋りで誰かが笑うと、その席まで小走りで移動して、何の話をしているのかを聞きに行くことはあった。自制が効かなくなる感じ。立ち歩きが駄目なことはわかっていた。

 内容を聞いた後は席に戻るので徘徊とは言わないと思う。

 でも授業中に窓の外から飛行船が見えて、みんなが「ワァッ!」と席を立って窓際に集まった時は席から動かなかった。授業中は席から移動してはダメだから、である。

   ◇ ◇

 この頃の記憶の時系列があやふやだが、はっきりと「授業中はもう席から立たないぞ」と意識し始めたのは、小4の時の担任がじっと椅子に座っていたことを褒めてくれた後からだった気がする。