言壁の棺

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発達障害の正体は依存症②―改善方法と生活様式について

 発達障害を依存症と捉えることにより、当事者の状態や症状の性質、発症機序だけではなく、改善方法も考えやすくなる。これも依存症からの回復方法を参考にすればよい。

 まず何よりも依存要因との関係を断つことが要である。アルコール依存なら酒をやめること、ニコチン依存なら煙草を吸わないこと、ギャンブル依存ならギャンブルをしないこと。

 発達障害の場合は「言葉」が依存要因なので、「脳が言葉を使わないようにすること」が回復の条件となる。言葉を話さないようにし、聞かないようにし、聞こえてこないようにし、読まないように、見えないようにし、思考でも使わないようにする。とにかく言葉や文章、文字を遠ざける。

 これを達成すれば衝動性と麻痺は鎮静化する。が、期間は最低でも一ヶ月程度は必要だと考える。

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 次は依存症に陥っていたせいで習得機会が得られなかった基本能力を獲得する。普通の人が日常の営みの中で習得してきたことであり、相応の訓練が必要である。

 前ブログと拙著に記した「ケアレスミスの改善法」と「コミュ障害の改善法」のような、脳に感覚のピントを教え、矯正後は意識しなくても機能するものが望ましい。

 これとほぼ同時進行となるが、労働に従事して発達障害特融の困難が起きないことを確認する必要がある。ケアレスミスが頻発しない、コミュニケーションでトラブルが起きないなど、当事者特有の境遇に陥ることがないまま働ければ良い。尚、実践の精度を上げる為にもクローズ就労が望ましい。周囲が気を遣う状況は正確な検証とは言えないだろう。

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 能力の獲得訓練とほぼ同時進行となるが、また衝動性と麻痺が強まらないように生活する必要がある。その為にも、言葉の使用量を抑えた生活様式を送ることが要である。この社会で生きている限り言葉と関わらずに生きることは不可能だから、「使用量を減らす」という方針になる。

 

・テレビやネットの利用時間を少なくする(テレビはみなくていい)

・家族との会話は程々にする(一人暮らし推奨)

・食事は和食系で中毒性の低い料理を基本とする(ジャンクフード等は控える)

・酒や煙草には手を出さない。ギャンブルやゲームなどは適度にする。(脳の依存的働きを煽らない)

・仕事は言葉よりも体の動作で進める職種にする(オフィス業務は非推奨)

・規則正しい生活を心がける(不規則な生活は依存症を誘引する)

 などなど、できることはいくらでもある。

 一日に使用する総文字数を管理するつもりで良い。私はそうしている。

 

 最も重要なことは休息と睡眠である。言葉や音が聞こえてこない静かな空間で、意識から言葉が抜ける時間を設けること。「言葉を抜く」という部分だけならジョギングなどの運動も効果大である。

 この「意識から言葉を抜く休息と睡眠」ができていなければ、あらゆる工夫は無駄となる。

 発達障害者に休息と睡眠の重要性を指南する媒体はいくらでもあるが、意識から言葉を抜く、という点を強調している媒体はお目にかかったことがない。それだけ回復域に達したケースが少ないということだ。当事者の生活実態は機能不全家族やゴミ部屋等々、荒れている場合が多いので必ず念を押さなければならない。

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 これが発達障害を治す方法であり、治せない理由である。

 しくみさえわかってしまえば「風邪を治す」と同じ感覚で考えることができる。風邪を治した、と言っても二度とかからないわけではない。条件を満たせばまたかかってしまう、それが風邪である。

 発達障害症状も同じである。改善させることは可能だし、予防や対策を怠ればまた同様の症状を抱えてしまう。

 しかしほとんどの人にとっては、最初の「言葉を遠ざける」ことが無理難題だろう。発達障害を治すとは、一般的な社会人の営みを放棄することに等しいのだ。